5月の法話 「宗祖降誕会をご縁に~あなたに遇えてありがとうございました~」
「宗祖降誕会をご縁に~あなたに遇えてありがとうございました~」
大願寺衆徒 末田雅裕
5月21日は親鸞聖人の降誕会です。
降誕とは、親鸞聖人が阿弥陀如来の化身として、この世に生まれ降りてこられたということです。
親鸞聖人自らも、お釈迦様はもちろんのこと、法然聖人も阿弥陀如来の化身と拝まれました。
また、常にお釈迦さまの身命(いのち)を狙ったダイバダッタや、親殺しのアジャセをもあなたたちのおかげで、悪人目当てのお念仏の教えが説かれましたと仰いでいかれました。
つまり私にお念仏の法を説き聞かせて下さった人や、法を聞かせる縁となった人をも、阿弥陀如来の化身(善知識)と拝まれたのが聖人であります。お念仏を申させていただきますと、弥陀の化身であったと敬わずにおれません。若い時分には気づかなかったのですが、お聴聞を重ねつつ、お念仏を身に宿す生活を重ねていきますと、今さらながら自らの愚かな言動を恥じるようになったのです。
私を導いて下さった多くの人がいて下さったことが知らされ、あの人も、私を嫌い離れていったあの人も、あの時お会いした門信徒や、ご講師も、みんなみんな、この愚かな私を仏縁に遇わせるためにお出まし下さったのではなかったのだろうか。そう思えば思うほど何一つムダではなかったのだ。そこまでしていかねば、この私のガンコな心は阿弥陀如来を受け止めることが出来なかったのですね。
阿弥陀如来のご苦労、ご心労はまさに「弥陀成仏のこのかたは、いまに十劫をへたまへり・・・」でありましたか。
お念仏に本当に遇えた人は、「お念仏さえあれば、私はどんな不幸た災難に遇っても迷うことなく、我が身を見失うことなく生きていけます。私だってお金は欲しいし、病気にだってなりたくありません。もちろん、死にたくありません。けど残念ながら必ずその時はやってきます。しかし、どんなことであっても、お念仏があれば、私は安心してお浄土に参らせていただきます。あなたに遇えてよかった。有難うございました。又遇いましょうと。」そのお念仏を私に伝えて下さった親鸞聖人、ご降誕ありがとうございました。皆さんご一緒に5月21日、お祝いしましょう。
なんまんだぶつ
コメント
末田副住職の法話を拝読させていただきありがとうございました 大願寺の法話会に欠席が続いておりましたのでありがたく拝読させていただきました
たくさんの方々との縁によって生かされていること改めて教えられました 感謝を持って生活して生きたいと思います